ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う :: C-300系(87mm)
ここで「C-300系(87mm)」と呼ぶリフィルグループ1は、水性ボールペン用リフィル「オート C-300 」とペン先および外径がほぼ同じ寸法のリフィルのうち、全長が約87mmの単色ボールペン用リフィルです。
このグループのリフィルの形状は、国際標準規格「ISO 14145-1:2017 Roller ball pens and refills-Part 1: General use 」「ISO 14145-2:1998,Roller ball pens and refills-Part 2: Documentary use 」およびそれを元にした日本産業規格「JIS S 6054:2020 水性ボールペン及びレフィル 」の中に、形式「B」として規定されています。 これらの規格では、幅を持たせた形でリフィル各部の寸法が定義されており、形式「B」のリフィルの場合、全長は85~89mm、ペン先外径は2.2~2.4mm、とされています。
ボールペンリフィルグループ「C-300系(87mm)」のリフィルとボールペン本体を調べた結果のリストは次のとおりです。
なお、この一覧はもちろんメーカーが互換性を保証しているものではなく、製品個体差もありますので、すべての組み合わせが適合するとは限らないことをご理解ください。 また、すでに生産終了した製品も含まれています。
他社製リフィル・本体等と実際に組み合わせの検証を行った事例について、リスト下の組み合わせ検証例 に記しています。また、その結果から、他社製リフィル・本体との組み合わせにおいて問題が生じる可能性があると推察される製品には△印をつけました。
リフィル
- 油性
- パイロット BRF-20EF (カスタム/グランセ用 0.5mm)
- パイロット BRF-25B (カスタム/グランセ用 1.2mm)
- パイロット BRF-25BB (カスタム/グランセ用 1.6mm)
- 低粘度油性
- パイロット BRFN-10F (ドクターグリップ用 0.7mm)
- パイロット BRFN-30EF (カスタム/グランセ用 0.5mm)
- パイロット BRFN-30F (カスタム/グランセ用 0.7mm)
- パイロット BRFN-30M (カスタム/グランセ用 1.0mm)
- ゲル(染料)
- パイロット BLGS-5 (タイムライン用 0.5mm)
- パイロット BLGS-7 (タイムライン用 0.7mm)
本体
- ノック式(単色)
- ツイスト式(単色)
- キャップ式
組み合わせ検証例
- 同じ系列で全長だけが異なるグループ間では、カッターでリフィルの末端をカットして短くするだけで、使えるようになる場合があります。 ただし、「C-300系
」グループの場合は、リフィル末端の形状と本体の内部形状とが合わずに工夫が必要な場合があります。例を以下に挙げます。
- 「C-300系(111mm) 」グループのリフィル「ぺんてる KFRN3 」の末端をカットして87mmに縮めると、「C-300系(87mm)」グループの本体パイロット クラッチポイント BGWN-150R で使えるようになりました。ただし、末端の穴を塞いで平らにする必要があります。適度な径のサラ小ネジをはめ込むことで実現できました。
- 同じ系列で全長だけが異なるグループ間では、リフィル外径と同じ径の樹脂パイプを接ぎ木することで、長くして使うことができるようになる場合もあります。接ぎ木用のパーツは、純正リフィルの樹脂パイプをカットして作れるので、短くカットする場合と違って、リフィル外径の微妙な差による不適合も回避できます。「C-300系
」グループの例を以下に挙げます。
- 「C-300系(87mm)」グループのリフィル「パイロット BRFN-10F 」と26mmの樹脂パイプを組み合わせると、「C-300系(111mm) 」グループの本体オート 水性ボールペン リバティ で使えるようになりました。接ぎ木用の樹脂パイプは、使いきったぺんてる KFRN3 の末端をカットして作りました。接着剤やテープでくっつける必要はなく、オート 水性ボールペン リバティ の軸の奥に入れるだけで大丈夫です。87mmと26mmを合計すると標準リフィル長の111mmを超えてしまいますが、オート 水性ボールペン リバティ の内部にはバネがあってリフィル長の差を吸収する仕組みになっているので、少し長めの方が安定するようです。
-
「C-300系」リフィルグループの他の長さのリフィルについては、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う :: C-300系 をご覧ください。「C-300系」以外のリフィルグループについては、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う をご覧ください。 ↩︎