ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う :: パイロット G-2系

ここで「パイロット G-2系」と呼ぶリフィルグループ1は、パイロット製ゲルボールペン「パイロット G-2 」純正リフィルとペン先および外径がほぼ同じ寸法の単色ボールペン用リフィルです。

このグループのリフィルの外形寸法は、「Euro Format Rollerball Pen standard」「ユーロピアンスタイル」「ユーロピアンスタンダードサイズ」などと呼ばれる寸法標準の範疇に入り、海外(特に欧州)メーカーのローラーボール製品との相性がよいようです。 国産リフィルについては、パイロット LG2RFウォーターマン メトロポリタン ローラーボール の本体に入ったという報告や、パイロット BLG-7ウォーターマン クルトゥール ローラーボール の本体に入ったという報告があります。 ただし、この「Euro Format Rollerball Pen standard」という標準自体が緩いものであり、同じ「Euro Format Rollerball Pen standard」サイズのリフィル・本体の組み合わせであっても、適合するかどうかは実際に組み合わせてみないとわからないと言われています。

「パイロット G-2系」グループのリフィルは、「C-300系(111mm) 」グループのリフィルと外形寸法が酷似しています。見比べても区別が付かないかもしれません。しかし、全長とペン先の金属部分の外径とがそれぞれわずかに違います。全長は、「パイロット G-2系」は110mmであり、「C-300系(111mm) 」グループのリフィルよりわずかに短いのです。ペン先の金属部分の径は、「C-300系(111mm) 」より「パイロット G-2系」のほうが少し太いことが多いようです。ですので、「C-300系(111mm) 」グループのリフィルは「パイロット G-2系 」グループのボールペン本体に入りますが、ペン先がぐら付いたり長く飛び出すぎるなどの問題を起こします。「パイロット G-2系」グループのリフィルはペン先の金属部分の径が太いので、「C-300系(111mm) 」グループのボールペン本体のペン先の穴を通りません。無理やり押し込んだりするとリフィルや本体の内部を破損することがあります。「C-300系(111mm)」グループと「パイロット G-2系」グループとの間に互換性はないと考えておくほうが安全です。ただし、個体差などによる例外はあります。たとえば「C-300系(111mm) 」グループのボールペン本体であるオート リバティ には、一部の「パイロット G-2系」グループのリフィルも入ります(全部ではありません)。

紛らわしいことに、国際標準規格「ISO 12757-1:2017 Ball point pens and refillsPart 1: General use 」「ISO 12757-2:1998 Ball point pens and refillsPart 2: Documentary use 」およびそれを元にした日本産業規格「JIS S 6039:2020 油性ボールペン及びレフィル 」の中に形式「G2」という規定がありますが、これはいわゆる「パーカー系 」リフィルの寸法であり、「パイロット G-2 」とは無関係です。混乱を避けるため、このページで紹介するリフィルグループは「パイロット G-2系」と呼ぶことにしました。

ボールペンリフィルグループ「パイロット G-2系」のリフィルとボールペン本体を調べた結果のリストは次のとおりです。

なお、この一覧はもちろんメーカーが互換性を保証しているものではなく、製品個体差もありますので、すべての組み合わせが適合するとは限らないことをご理解ください。 また、すでに生産終了した製品も含まれています。

他社製リフィル・本体等と実際に組み合わせの検証を行った事例について、リスト下の組み合わせ検証例 に記しています。また、その結果から、他社製リフィル・本体との組み合わせにおいて問題が生じる可能性があると推察される製品には△印をつけました。

リフィル

本体

組み合わせ検証例


  1. 「パイロット G-2系」以外のリフィルグループについては、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う をご覧ください。 ↩︎

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