単色ボールペン本体(C-300系)に多色ボールペン用リフィル(S-7L系)を入れて使う
多色ボールペンのリフィルは、そのうちの1色(たいてい黒)を使いきったら他の色が余ってしまいます。実は、少しの手間で、余った色のリフィルを捨てずに、単色ボールペンの本体にセットして再利用することができます。
ここで紹介するのは、「S-7L系 」タイプの多色ボールペン用リフィルを、「C-300系 」単色ボールペン本体に入れて使う方法です。「S-7L系 」リフィルも「C-300系 」ボールペンも、ポピュラーで種類が多いので、いろいろな組み合わせが作れます1。
用意するもの
- 単色ボールペン本体(C-300系 )
- 多色ボールペン用リフィル(S-7L系 )
- PILOTフリクションボール 用リフィル(使用済みのもの)
手順1. サイズ変換パーツ2種類の工作
-
使用済みのPILOTフリクションボール 用リフィルを、カッターでお尻の部分から切り取ります(これを「パーツA」とします)。パーツAとして切り取る長さ\(L_A\)(mm)は、単色ボールペン本体(C-300系 )用リフィルの長さを\(L_C\)(mm)、多色ボールペン用リフィル(S-7L系 )の長さを\(L_S\)(mm)とすると、次の計算式で計算します。 $$ L_A = L_C + L_S - 9 $$ たとえば、ぺんてる ハイブリッドテクニカ ノック (適合リフィルはC-300系(全長111mm) )にトンボ鉛筆 リポーター4 用リフィル(S-7L系(全長88mm) )を使う場合、パーツAの長さは 111mm - 88mm + 9mm = 32mm とします2。
-
使用済みのPILOTフリクションボール 用リフィルのペン先部分をペンチで引き抜き、綿棒などで内部の汚れをよく拭い取っておきます。
-
使用済みのPILOTフリクションボール 用リフィルを、ペン先部分をペンチで引き抜いたところから適切な長さにカッターでカットします(これを「パーツB」とします)。 パーツBとして切り取る長さ\(L_B\)(mm)は、単色ボールペン本体(C-300系 )用リフィルの長さ\(L_C\)(mm)とパーツAの長さ\(L_A\)(mm)を使って、次の計算式で計算します。 $$ L_B = L_C - L_A - 21 $$ たとえば、先ほどの例と同じくぺんてる ハイブリッドテクニカ ノック (適合リフィルはC-300系(全長111mm) )にトンボ鉛筆 リポーター4 用リフィル(S-7L系(全長88mm) )を使う場合、パーツAの長さは32mmでしたので、パーツBの長さは 111mm - 32mm - 21mm = 58mm とします。 使用済みのPILOTフリクションボール 用リフィルのペン先部分をペンチで引き抜いた長さが90mmですので、実はこの場合、32mmのパーツAを切り取った残りの部分がちょうど58mmとなり、そのままパーツBとして使えます。
パーツAとパーツBは、最初に1回作っておけば、繰り返し使うことができます。
手順2. サイズ変換パーツ2種類のリフィルへの装着
手順3. できあがり
サイズ変換パーツ2種類を装着したリフィルを単色ボールペン本体(C-300系 )にセットすれば、できあがりです。写真は、ぺんてる ハイブリッドテクニカ ノック の本体にセットした例です。
組み合わせの具体例
- トンボ鉛筆 BR-CS2 (リポーター用 0.7mm)を、ぺんてる ハイブリッドテクニカ ノック の本体で
- 三菱鉛筆 UMR10938 (スタイルフィット用 0.38mm)を、三菱鉛筆 ユニボール シグノ ノック式 の本体で
- 三菱鉛筆 SXR-80-07 (ジェットストリーム多色/多機能用 0.7mm)を、ゼブラ サラサクリップ の本体で
- パイロット BVRF-8F
(アクロボール多色用 0.7mm)を、オート リバティ
の本体で
- (注:この組み合わせの場合、パーツBは不要です)
- ゼブラ NJK-0.5芯
(プレフィール用 0.5mm)を、パイロット ドクターグリップ Gスペック
の本体で
- (注:この組み合わせの場合、パーツAの長さを確保するためにリフィル自体を短くカットする必要があります)
-
「S-7L系」「C-300系」に属する商品については、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を組み合わせて使う を参照してください。 ↩︎
-
パーツAの長さは、使うリフィルに応じて調整する必要があります。使うリフィルがパーツAに入り込む深さが、リフィル外径の微妙な差によって結構違ってくるようなのです。使うリフィルによっては、パーツAへのはめ込みができないものもあるかもしれません。PILOTフリクションボール 用リフィル(使用済み)をカットする前に、使うリフィルをそのお尻側にぎゅっとはめ込み、その状態から全長が111mmになるようにカットしてパーツAを作ると、安全だと思います。 ↩︎