ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う :: S-7L系(98mm)

ここで「S-7L系(98mm)」と呼ぶリフィルグループ1は、三菱鉛筆の油性ボールペン用リフィル「S-7L 」とペン先および外径がほぼ同じ寸法のリフィルのうち、全長が約98mmのリフィルです。

主にノック式のボールペンに使われます。 軸が細いので、単色ボールペンにも多色ボールペンにも使われます。

多くの国内メーカーから多種類の製品が安く提供されており、コストパフォーマンスが高い傾向があります。

このグループのリフィルは、カッターなどで裁断して短くするだけで、同じ「S-7L系 」リフィルグループのより短い長さ(93mm、90mm、88mm、58mm)のリフィルに適合するボールペン本体に合わせることができます。

S-7L系 」の系列名の元になっている三菱鉛筆の油性ボールペン用リフィル「S-7L 」の全長は約98mmですが、以下のリストには入れていません。リフィル側面にバネ止めの出っ張りがあるため、純正品以外の本体(多色ボールペンなど)にはうまく入らないだろうからです。とはいえ、バネ止めの出っ張りを削れば入るかもしれませんし、ひょっとしたら本体によってはそのままでも入るかもしれません。

ボールペンリフィルグループ「S-7L系(98mm)」のリフィルとボールペン本体を調べた結果のリストは次のとおりです。

なお、この一覧はもちろんメーカーが互換性を保証しているものではなく、製品個体差もありますので、すべての組み合わせが適合するとは限らないことをご理解ください。 また、すでに生産終了した製品も含まれています。

他社製リフィル・本体等と実際に組み合わせの検証を行った事例について、リスト下の組み合わせ検証例 に記しています。また、その結果から、他社製リフィル・本体との組み合わせにおいて問題が生じる可能性があると推察される製品には△印をつけました。

バネ止めの出っ張りを持つリフィルを前提とするボールペン本体には、その旨の注意書きを付記しました。バネ止めの出っ張りのないリフィルを組み合わせようとする場合、出っ張りを自作する必要があります。また、バネ止めの出っ張りの位置や形状は製品によって異なりますので、純正リフィルを入手して採寸する必要もあります。

リフィル

本体

組み合わせ検証例

  • 同じ系列で全長だけが異なるグループ間では、カッターでリフィルの末端をカットして短くするだけで、使えるようになる場合があります。 ただし、「S-7L系 」グループのリフィルの樹脂パイプ部分の外径(約3mm)は、メーカーによって少し違いがあります。本体側の穴にリフィルを差し込む仕組みの場合、径のわずかな差で、入らなかったり抜けてしまったりします。特にパイロットのものは3.1mm程度と大きめに作ってあるため、他社製品との相性が悪いケースが多いです。「S-7L系(98mm)」グループのリフィルを加工して他の長さの「S-7L系 」グループの本体に入れてみた例を以下に挙げます。
  • 同じ系列で全長だけが異なるグループ間では、リフィル外径と同じ径の樹脂パイプを接ぎ木することで、長くして使うことができるようになる場合もあります。接ぎ木用のパーツは、純正リフィルの樹脂パイプをカットして作れるので、短くカットする場合と違って、リフィル外径の微妙な差による不適合も回避できます。リフィルが細い「S-7L系」グループでは、接ぎ木するためのジョイントパーツを金属ネジやゼムクリップを使って自作する必要があります。ジョイントパーツは、ちょっと細いとぐらぐらになって抜け落ちますし、ちょっと太いとリフィルに入らなかったりしますので、コツをつかむまで少し試行錯誤することになるでしょう。ゼムクリップからジョイントパーツを作るには、ラジオペンチ2本を用意し両手に1つずつ持って作業するとやりやすいです。「S-7L系(98mm)」グループの例を以下に挙げます。
    • 使用済みの「S-7L系(98mm)」グループのリフィル「三菱鉛筆 UMR10938 」(三菱鉛筆スタイルフィット用シグノ芯)の末端部分から40mmを切り取って接ぎ木用の樹脂パイプを作り、ゼムクリップから作ったジョイントパーツを使って「S-7L系(58mm) 」グループのリフィル「トンボ鉛筆 BR-SF 」(トンボ鉛筆 リポーター4コンパクト用)に接ぎ木すると、「S-7L系(98mm)」グループの本体「ゼブラ スラリ4C 」に入りました。全長を98mmに合わせることだけを考えるなら、接ぎ木用の樹脂パイプをもっと短くして、ペン先側リフィルをそのぶん長くできるはずです。つまり、より多くのインクが残ったリフィルを使えるようになるはずです。しかし、この方法では引っ張るとジョイント部分がすぐに外れてしまいますので、接ぎ木用の樹脂パイプ単体でも本体への取り付けと取り外しができるように、40mm程度の長さは必要でした。本体に三菱鉛筆 スタイルフィットゼブラ プレフィール を使う場合は、接ぎ木用の樹脂パイプはさらに長くする必要があります。
    • 使用済みの「S-7L系(98mm)」グループのリフィル「三菱鉛筆 UMR10938 」(三菱鉛筆スタイルフィット用シグノ芯)の末端部分から20mmを切り取り、「S-7L系(93mm) 」グループのリフィル「パイロット LHKRF-10C3 」(パイロット ハイテックCコレト用純正)をカットして73mmに短くしたリフィルに接ぎ木し、さらにハイテックCコレト純正リフィルのノックボタンパーツを取り付けると、元どおりパイロット ハイテックCコレト の本体に入りました。つまり、ハイテックCコレト用のリフィルをいったん短くカットして「S-7L系(88mm) 」グループの本体で使っていたリフィルであっても、またハイテックCコレトに戻して使えるようになります。ただし、接ぎ木用の樹脂パイプとのジョイント部分に段差ができてしまうと、ノックした際に本体内のバネに引っかかって動かなくなってしまいますので、細かい微調整が必要でした。ペン先側リフィルをより短くして、接ぎ木用の樹脂パイプの長さを25mm以上取ると、バネから離れたところにジョイント部分が来ますので、もっと簡単になるかもしれません。

  1. 「S-7L系」リフィルグループの他の長さのリフィルについては、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う :: S-7L系 をご覧ください。「S-7L系」以外のリフィルグループについては、ボールペンに他社製リフィル(替芯)を入れて使う をご覧ください。 ↩︎

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